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カテゴリー「街歩き、建築体験」の記事一覧
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10月24日、埼玉建築士会の研修会で、群馬に行ってきました。
見学地は、一之宮貫前神社、富岡市立美術博物館、群馬県立近代美術館。
実際に行ってみて分かることがありますね。

 
一之宮貫前神社
くだり参道は めずらしいとのこと。

徳川三代将軍家光の命によって建てられた本殿と拝殿。
日光東照宮と同様に極彩色。ブルーノ・タウトは、桂離宮○、東照宮×と評したけど、桂を見ていないので何とも言えない。


 
富岡市立美術博物館
設計は柳澤孝彦、1995年完成。
ルイス・カーンのキンベル美術館との比較で見ざるを得ないのですが、あまりに似ている、そして及ばない。


何じゃこれ、東武ワールドスクウェアか。
新国立劇場をコンペで勝ちとった柳澤さん、いったいなぜ???

ついでに、
竣工写真を見ると、アプローチ両側の砂利部分は水がはられています。残念ながら完成後こうなってしまう事例が多いですね。



群馬県立近代美術館
設計は磯崎新。完成は1974年、日本建築学会賞受賞、2008年に改修。
磯崎さんの作品は、九州、つくばなどでいくつか訪れていましたが、ここは初めて。
代表作の一つと言われていますが納得。


41年前に完成とは思えない、コンセプトや手法をこえて、今、気持がいい空気が流れています。
 
写真撮影が許された展示室。
正方形で解かれていないな、、、あ!ここは増築部分か。

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2日目は、富士山ミレニアムシティ から。
 
設計は、環境建築家 井口浩さん。
3.11以降、原発の脅威を訴え続ける井口さんの提唱する「ネットワーク・モバイル・エコビレッジ」の実践モデル。
車で牽引可能な荷台の上に住まいに必要な機能を分散してつくり、それらを雨風をしのぐ温室のような一つ屋根で覆う。その覆いもまたレールの上を移動可能。
屋根の上には太陽光発電パネルがのり、床下にはゴルフ場のカート用充電池のお古が並ぶ。
いざという時に、住まいごと、コミュニティごと移動でき、自給自足でき、各地で自立する他のコミュニティと助け合いながら災害から生き抜く。
ん~、その前に原発やめましょうよ、政治家さん。


心配した天気はなんとかもちこたえ、次の日本盲導犬総合センターへ。

設計は、千葉学さん。日本建築学会賞(2009年)を受賞。
晴れていればもっと気持ちがいいのだろうな~と想像しながらの見学。
街路のような回廊に接して分散配置された各棟、それらの間を抜けて広がる外部、一つの小さな街をイメージしてつくられています。
構造は鉄骨と木を使い分け、セメント板の床下は設備スペースにと、合理的な設計にも感心。


同じく千葉さん設計の レストラン長屋門(富士宮市)へ。


せっかくなので、すぐ近くの富士山本宮浅間大社に参拝。


最後は、中島ガーデン。設計は松永安光さん(近代建築研究所)、日本建築学会賞(2001年)を受賞した賃貸集合住宅。
 
各住戸に専用庭を設け、共用部に井戸水を利用したせせらぎが流れるなど、緑豊かなオアシスが設計されています。
土いじりが嫌いな住人がいるのは仕方ないとして、維持管理に無関心なのは残念、外壁に苔を生やすつもりなのか。


最後まで富士山は見えなかったけど、用意していた傘を広げることなく帰路に。
帰りのバスの中はいつもの光景、持ち帰る荷物を減らすためと言いながら、みんなでビールを腹におさめる。
9月6~7日、今年もNPO埼玉・住まいの会の研修旅行に参加しました。
1日目は、朝8時に大宮をバスで出発、一路小田原へ。あいにく天気予報は2日間とも雨が降ったりやんだり。さて、、、

最初の見学は松永記念館。電力王と呼ばれた実業家であり、茶人としても高名な松永安左ヱ門が、古美術品を一般公開するために昭和34年に自宅の敷地内につくった施設。国登録有形文化財の居宅「老欅荘」や茶室「葉雨庵」などが見学できます。

瓦の使い方がおもしろい。
 

次の見学は、強羅花壇。昭和5年に完成の閑院宮家の別邸が、平成元年に増改築で懐石料理+高級旅館に。


設計は竹山聖(アモルフ)。
圧巻の列柱廊、無国籍な空気が流れる。
以下アモルフのHPより、「国立公園に新たな景観を生む出すべく、環境庁と6ヶ月にわたる協議を経てできあがった和風旅館。傾斜面に沿って大地に近い和の空間が積み重ねられ、尾根筋に120mの大列柱廊が走る。・・・記憶に残る風景の創出の試み。」

鉄骨の柱に貼り付けられた板。はりものであることを表明するようにビス穴の栓が並ぶ。
 
板の雨さらしはつらい。屋外では鉄骨が、、、

続いて、ポーラ美術館へ。
 
 
さすがは日建設計。

駐車場側からの外観。おいおい。
それと展示室の床がずっと揺れていて気持ちが悪くなりました。立ち止まるとわかります。
免震構造と関係あるのか、どうした技術の日建。

1日目の最後は、ほうとう不動 東恋路店。設計は保坂猛さん。

中は満席、写真が撮れませんでしたが、また今度来ようと思いました。(^◇^)

雨も降り始め、今晩の宿、富士河口湖温泉の秀峰閣湖月へ。


構造家 梅沢良三さんの事務所 IRONY SPACE と自宅 IRON HOUSE を案内していただきました。

先に IRONY SPACE を見学。折板の両面を鋼板で挟み込んだサンドイッチパネルを、現場溶接で一体化したモノコック構造。柱・梁はなく、壁・床・屋根すべてがこの鉄パネルでつくられておりそのまま仕上げになっています。いわゆる仕上材、そのための下地材もない、そして表裏のないつくりは構造家ならではの発想でしょうか。
構造=仕上、ということは最初から仕上げの精度が求められます。サンドイッチパネルの製作・組立は気仙沼の高橋工業(本業は造船)が担当、さすが。
どのようにしてつくるのかを考え込まれた設計も勉強になります。
 
鋼板はパネルの両面とも(外も内も)コールテン鋼で、道路側は錆安定化塗装がされています。茶褐色の部分がコールテン鋼素地。


階段は、厚25mmの鉄板でつくられていて、踊場側は浮いています。多少揺れますが美しい。
 

続いて IRON HOUSE を見学。2011年日本建築学会賞を受賞。
これも、折板サンドイッチパネルによるモノコック構造。すべてのパネルが全溶接で一体化され防水も不要、屋上庭園の植栽も鉄の箱そのままのなかに。サッシもコールテン鋼でつくるという徹底された美学。
建築も人間の寿命に近い年数を生きられるように、強固な構造、維持管理の容易さ、中の使い勝手の可変性、という設計主旨をお聞きしましたが、特殊解すぎて、啓蒙にはならないかな。


 
ここでも階段が一味違う。外階段は内側のササラ1枚で支えているようにみえるが、そんなはずはない。段板と手摺もきいているのか?
内階段は、2本のばらばらのササラにガラスをのせているだけ。これでガラス面が水平なのだから凄い。

    
地下の居間は10m×10mの広さで、1/4を屋外に。密集した住宅地に立地するとは思えない静かで豊かな空間が広がっています。
奥様のおいしい料理とおいしいワインをいただいて、至福のひと時を過ごしました。ありがとうございました。
3月7日、埼玉建築士会の建物見学会に参加しました。

日本建築学会賞を受賞した建物を巡るシリーズで、今年は茨城県桜川市の「真壁伝承館」。
 設計: 渡辺真理さん(設計組織ADH)
 用途: 図書館、歴史資料館、集会室、ホールの複合用途
 構造: 鉄板パネル付き鉄骨ラーメン構造
 完成: 2011年

重要伝統的建造物群保存地区に建っており、周辺の景観との調和が意図されていますが、それよりも、新しい技術をとり入れ、切れがあり密度の高い設計に見入ってしまいます。中庭のスケールもよく気持ちがいい。


↑ 壁をコンコン叩く変な集団。白の外壁は鉄板。
  
  
 
保存地区に点在する約100棟の登録文化財のなかの一つ。地元の建築士会が中心になって保存改修の活動を展開しているとのこと。見習わなくては。



途中昼食に寄った下館で見つけた蔵の奥に隠れたトイレ。 あとで調べると、設計コンペで決まった案とのこと、グッドデザイン賞を受賞している。



続いて、やはり古い蔵が多く残る結城市の町並み散策。
結城蔵美館

元の構造体の内側に新たに基礎・柱・筋交いをつくって構造補強されています。ふむふむと説明を聞いていたのですが、改修工事費5000万と聞いてギョ!
  
プロフィール
HN:
Takashi Yashima
性別:
男性
職業:
建築家
趣味:
バンド、フットサル、、、
自己紹介:
バンドやってます。
フットサル、テニス、野球、、、やるのもみるのも好きです。
何もしないことが苦手です。
さいたま市で設計事務所をやってます。
E-mail studio@8888ma.net
P R
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